旅心を癒す鉄道ライブカメラの世界

台湾東部鉄道・台東多良駅(多良観光車站)ライブカメラ、Amazing Taitungより

日本国内と欧米を中心に鉄道や駅の様子をリアルタイムで配信する“鉄道ライブカメラ”は世界中に多数存在し、旅へ出られなかったり、遠方過ぎて訪れるのが難しかったりする場合に旅ごころを癒してくれる存在となっている。世界各地の鉄道ライブカメラを紹介するリンク集を2025年1月に制作した。

鉄道ライブカメラは、列車や駅の姿が見える場所にカメラを設置し、24時間にわたって「YouTube」などでライブ配信している映像のこと。

カメラを置く場所とインターネット環境があれば、YouTubeを使って流し続けることができるので参入障壁はそれほど高くはなく、役所などの公的な団体からテレビ局、鉄道好きな個人まで、一般公開されているものだけでも世界各地に100カ所くらいあるのではないかと思う。

鉄道ライブカメラの利点は、なかなか訪れることができないような場所で鉄道や風景をリアルタイムで見られることで、家にいながら旅をした気分になる。“ながら作業”の合間に眺めれば、どこか遠方の駅前ホテルで仕事をしているような気持ちに。

個人的には、新型コロナ禍で旅はおろか外出さえままならなくなった際、旅ができない淋しさや先の見えない不安を紛らわせようと、YouTubeに公開されている各地のライブカメラを探して閲覧し続けた経験がある。

そんななか、定期的にあるいは不意に列車がやってくる風景を映したライブカメラに面白さを見つけ、日本国内はもちろん、世界各地の鉄道ライブカメラと出会うことにつながった。

そうして探索した結果、もっとも楽しく感じたライブカメラを世界中から30以上を集めて紹介するとともに、「10選」と題しておすすめなものを10カ所(実際には9カ所で、残り1カ所は探索中)選んだのが今回制作したリンク集だ。

アムトラックの乗降風景を映すライブカメラもある(米国オリンピア-レイシー駅=西海岸ワシントン州ライブカメラ=Steel Highway Railcams運営より)

日本国内では北海道から沖縄まで、海外では台湾や韓国から豪州、米国、欧州各国、ブラジルまで、画質や音声、設置環境なども加味し、バーチャルの旅を堪能できそうなものを集めた。

台湾の鉄道はどこか日本に似ていながらも懐かしさを残し、欧州は日本に近さを感じながらも国際列車や運転方式の多様さでめずらしさがあり、米国はとにかく巨大で荒々しく、貨物中心の鉄道は日本ではなかなか見られない風景。

1日に1往復の列車しか通らないカナダ国境の雪原と駅舎跡を映し続けるライブカメラや、ブラジルでは日本で見られない幅広い線路と、真逆の季節を感じられる映像など、現地を訪れることが難しい場所のカメラもある。

オランダの何気ない駅前風景を映すライブカメラは意外と楽しい(オランダ東部・トウェロ駅付近の踏切ライブカメラ=DutchRadar運営より)

個人的に知りたかったこともあって、世界各地のライブカメラごとに場所などの詳しい解説も掲載したが、最初はそうしたものは無視し、まずはカメラが映し続ける風景を眺め、未知なる風景や鉄道と出合う偶然を楽しんでほしい。

その場所や環境に興味を持った時に解説を読むと、より楽しめるのではないかと思うし、世界はまだまだ広いと感じられるのではいだろうか。時差があるので深夜や早朝など実際の旅では見づらい風景に接することも驚きにつながるはずだ。

なお、海外のライブカメラでは、右クリックで可能な「日本語に翻訳」の機能も役立つ。

日本各地と世界の鉄道旅へ。リンク集家で旅する世界の駅、鉄道ライブ10選」はこちらからご覧ください

(2025年2月公開)